aboutcobacoについて

福岡県朝倉市にある築90年の古民家と、スクエアのモダンな空間からなるギャラリー・ショップです。
コンテンポラリーアートをはじめ、様々なジャンルの展示を季節のうつろいと共に、お楽しみいただけます。
誰でも身近にアートに触れ、感性が刺激される出会いを通じて日常が楽しくなるお手伝いをします。
美しい表庭や、竹林が配された石造りの南庭など、ガラスのgalleryと四季を彩る和風庭園の調和をお楽しみください。
納戸をリノベした体験ワークショップスペース。リースなどのモノ作りから、落語や演奏会など様々な企画を用意しております。

ごあいさつ

「アートって何?」とよく聞かれます。「アートはよく分からない」と言われることもあります。
アートが無くとも日常は困らない…けれども、アートをプラスすると日常がもっと楽しくなる。
ギャラリーでの展示やショップ、カフェを通して、生活の中のアートに気付き、アートを日常にプラスするお手伝いをしたいと思います。
ギャラリーコバコに出掛けた後は「自分でもアートを作り出したくなる」そんな気分になっていただくユニークな場所を作りたいと考えております。

秋重久美子

「gallery cobaco」設計主旨

「敷地は朝倉市(旧甘木市)、朝倉街道に面する門よりさらに奥に入った、築90年の屋敷内である。中門より玄関への路地と庭を、Ⅼ型に囲むように主屋が建っている。 計画は、庭に離れのかたちでギャラリーを設け、主屋の座敷二間をカフェ、店舗へと新たに生かそうとしたものである。 ギャラリーは5.1m×4.5mの矩形平面の主屋側2辺を大きく開口とし、反対2辺を展示用壁とした。深い庇とコンクリートの縁を回し、軒高、各部スケールに注意を払うことによって、瓦屋根の主屋と呼応する形とした。既存の木の間を抜けるアプローチ正面を黒い鉄板壁が受ける。透かし煉瓦塀による適度な閉じと透け感等、敷地全体にわたる一体感に注力した。 主屋は特に新しいデザインを施すのではなく、可能な限り建築時の状態に戻すこととし、物そのものの価値を相対的に評価すると言うより、この家に関わられた人達に流れてきた時間を大事にしたいと考え、新築のギャラリーとの対比的な調和を目指した。 ギャラリーと主屋が、庭を介して相互に向かい合うことによって、刻々と移り行く光や緑の中、単独ではあり得ないような場が様々に生じるよう意図した。

柳瀬真澄 / 柳瀬真澄建築設計工房